どんな競技?
下肢などに障がいのある選手が車いすに乗って行うバスケットボールです。
車いすバスケットボールは、1960年のパラリンピック第1回大会(ローマ)から実施競技となっている、知名度や人気が高いスポーツです。
ルールは一部を除いて一般のバスケットボールと同じ、使用するコート、リングの高さ、ボールはすべて一般のバスケットボールと同じです。
競技の概要
クラス分けとチーム編成
プレーヤーは、障がいのレベルに応じて1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5の8段階にクラス分けされます。障がいが軽いほど点数が高く、重いほど点数が低くなります。
1チームは最大12名で構成され、コートには5名が出場します。
コート上の5名の持ち点の合計が常に14.0点以内となるようチームを編成しなければなりません。
選手の交代には回数制限がありません。
競技時間
1試合は10分間のピリオドを4回行い、各ピリオド間にはインターバル(ハーフタイム)が入ります。
競技用車いす
車いすバスケットボール競技に使用される車いすは、急発進や細かいターンができるよう作られています。素材は軽くて丈夫なアルミやチタンなどで、選手は自分の身体の一部として車いすを使いこなします。
車いすが転倒したら、自力で起き上がらなければなりません。ボールを持ったまま転倒すると、相手のスローイングとなります。
「トラベリング」は車いすをこぐ回数で判定
ボールを保持した状態で車いすを3回以上こぐとトラベリングになります。トラベリングにならないためには、車いすをプッシュすること(こぐこと)2回以内に1回ドリブルをしなければなりません。
ダブルドリブルはなし
車いすバスケットボールにはダブルドリブルのルールはありません。トラベリングにならないようドリブルすれば、ドリブルとボールの保持を繰り返し行うことが認められています。
高さを補う車いす操作
車いすに乗った状態ではジャンプすることができませんが、車いすの片輪を上げて高さを出す「ティルティング」という技術があります。
車いすを壁にした防御
車いすの幅を利用することで自分が「スクリーン(壁)」になって相手の守備の動きを止め、味方のシュートの機会を作り出すことができます。これを「スクリーンプレー」といいます。
(参考文献)
『障がいのある人のスポーツ指導教本(初級・中級)2020年改訂カリキュラム対応』
ぎょうせい 公益財団法人日本障がい者スポーツ協会編 2020年
『全国障害者スポーツ大会競技規則集』 公益財団法人日本障がい者スポーツ協会 2020年
また、公益財団法人日本パラスポーツ協会、日本パラリンピック委員会のホームページから抜粋して引用しています。