パラアイスホッケー(Para ice hockey)

どんな競技?

「スレッジ」と呼ばれるスケートの刃を2枚つけた専用のそりに乗って自由自在に氷上を滑り、パックを相手ゴールにシュートして得点する団体競技です。
以前は「アイススレッジホッケー」と呼ばれていました。
下肢障がいのある選手が出場し、アイスホッケーさながらの激しいボディチェックが認められていて、「氷上の格闘技」とも呼ばれています。
国際アイスホッケー連盟が定める規則に準じて行われますが、一部ルールを変更しています。
アイスホッケーと同じリンクを使います。
ゴールの大きさや使用するパックも同じです。

防具を装着しユニフォームを着る
落とされたパックを取り合い試合がはじまる

競技の概要

チーム編成

1チームは17名の選手で構成し、そのうちリンクの上で戦うのはゴールキーパー1名を含む6名となります。
ゴールキーパー1名
ディフェンス2名
フォワード3名でセットを組むのが一般的です。
アイスホッケーと同様、選手交代は随時できます。

競技時間

1試合は、1ピリオド15分の3ピリオド、合計45分を戦います。
ピリオド間は、15分ずつのインターバルが入ります。

同点の場合

3ピリオドを戦って同点の場合は、延長戦を行い先に得点したチームが勝者となります。
延長戦でも決着がつかない場合は、シュートアウト(ペナルティショット)を行い、勝敗を決めます。

ゴールキーパーは防具が違う
相手に直接ぶつかって止めることができる醍醐味がある
なるほどルール

真横からそりをぶつけるのは反則

相手選手のスレッジ(そり)に対し、横から直角に衝突することは危険行為とみなされ、「ティーイング」という反則になります。
これはパラアイスホッケー特有のルールです。
他にも、スティックで手をたたいたりすると反則となります。

ここがすごい!

用具を使いこなす

〔スレッジ(そり)〕

フレーム、選手が座るバケット、2枚のスケートの刃(ブレード)から構成され、フォワードとディフェンス用は足を投げ出して座り、ゴールキーパー用はあぐらをかいて座ります。バケットは選手の身体の大きさに合わせて作られていて、激しい衝突で身体がずれないようベルトで身体を固定します。

スティック
ヘルメット
スレッジ
ベルトでしっかり固定します

〔スティック〕

選手が両手に持ち、パスやシュートをしたり、漕ぎながらスレッジを操ったりします。
スティックは、片方の端がブレード部分、もう一方の端がピック部分になっており、ブレード部分でパックをとらえてパスを出したりシュートを打ったりします。
ゴールキーパー用のスティックのブレード部分は幅も長さも大きく作られています。
ピック部分はギザギザにとがっていて、氷をかくことで前進します。

パックを動かすとき
走り出す姿勢

(参考文献)
公益財団法人日本パラスポーツ協会、一般社団法人日本パラアイスホッケー協会のホームページから抜粋して引用しています。