シッティングバレーボール(Sitting volleyball)

どんな競技?

下肢などに障がいのある選手が座ってプレーするバレーボールです。でん部(おしり)が床についたまま競技を行います。
6人制バレーボールとほとんど同じルールですが、ネットの高さやコートの広さなどが変更されています。
コートの広さは10m×6m(※)、ネットの高さは男子が1.15m、女子が1.05mです。
※6人制バレーボールは、18m×9mです。
また、障がいの程度によって有利不利が出ないようにクラス分けが行われ、それを踏まえてチームのメンバー編成が行われます。

競技の概要

試合の進行

6人制バレーボールと同様、ラリーポイント制(※)です。
(※)サーブ権に関係なく、ポイントを獲得したチームに得点が入ります。
1セット25ポイント先取の5セットマッチで勝敗が決まります。
(フルセットになった場合、第5セットだけは15点先取です。)
サーブ権を得るたびに、選手たちは時計回りにポジションをローテーションします。

クラス分けとチーム編成

障がいが軽度の選手とより重い選手の2つのクラスに分かれます。

SVⅠ(重い) 四肢切断など中~重度の障がい
SVⅡ(軽い) 人工関節や軽度の機能障がい

1チームは12名の選手で構成され、そのうち6名がコート上で戦います。
障がいの軽いSVⅡクラスの選手は、12名中最大2名までで、コートに入ってプレーできるのはそのうち1名だけです。(残りはSVⅠクラスの選手です。)

なるほどルール

でん部(おしり)を床から離すと反則

ファーストレシーブ以外では、でん部が浮くと「リフティング」という反則になります。
たとえば、6人制バレーボールではジャンプしてスパイクを打ちますが、シッティングバレーボールでは、スパイクのときもでん部を浮かしてしまうと反則です。

サーブをブロックできる

シッティングバレーボールでは、サーブを直接ブロックすることが認められています。

ここがすごい!

スピード感のあるラリー

コートが小さく選手同士の距離が近いため、ボールが飛んでくるまでの時間が非常に短く、スピード感のあるラリーになります。床面ギリギリのボールを拾ってなげる、緊迫したラリーです。

手も使って移動

選手がでん部を床に着けたまま移動する際には、足だけでなく手も使います。選手たちは残された身体の機能を余すことなく使い、素早く移動するのです。

健常者も一緒に楽しめるスポーツ

国内のシッティングバレーボールチームの多くでは健常者も一緒にプレーしています。だれもが一緒になって楽しめるスポーツのひとつです。

(参考文献)
公益財団法人日本パラスポーツ協会、日本パラリンピック委員会のホームページから抜粋して引用しています