ブラインドマラソン(Blind Marathon)

どんな競技?

ブラインドマラソン(Blind Marathon)は、視覚障がい者が行うマラソン競技です。

障がいの程度によってクラス分けされており、障がいが重いと、伴走者と共に走ります。
走者と伴走者は、数十センチの紐やロープを互いに持って走ります。一緒に走るため、伴走者は走者と同等以上の走力を必要とします。

伴走者は、単に同行して走るだけでなく、他の選手や周りの状況、走路の状態、およその距離、時間などを走者に知らせたり、走者のペース配分や体調の観察などを行う役割を担います。

競技の概要

クラス分け

国際パラリンピック委員会により、障がいの度合いでクラス分けがなされています。

T11クラス/B1クラス

伴走者が必須。最も障がいが重いクラスで、どの距離や方向からでも手の形を認知できない。

T12クラス/B2クラス

伴走者と走るか単独で走るか選択できる。手の形を認知できるものから視力0.03まで、または視野が5度以内(視力と視野の程度で分類)。

T13クラス/B3クラス

単独で走ることができる。
視力は0.04から0.1、または視野20度以内(視力と視野の程度で分類)。

競技の種類

障がい者スポーツ大会やパラリンピック等の国際大会では、トラック競技からフルマラソンまで、数多くの種目があります。
日本では、駅伝(4区間)の全国大会も毎年開催されています。

なるほどルール

国際パラリンピック委員会(IPC)と全国障害者スポーツ大会の主な競技規則

  • 伴走者と共に走る場合、競技者と伴走者は、50cm以内のガイドロープを使用しなければならない。
  • すべてのトラック種目(マラソンは含まない)で、T11クラスの競技者は、承認された不透明な眼鏡やマスクを着用しなくてはならない。
  • いかなる場合も、伴走者は競技者を引っ張ったり、押して前進させるといった推進を助けるようなことをしてはならない。
  • 伴走者は、競技中に競技者の身体に触れると、助力とみなされて失格となる。
  • フィニッシュでは、競技者が先にフィニッシュラインを越えなくてはならない(同時もしくは伴走者が先着した場合は失格)。
  • 5000m以上(ロードを含む)の種目では2人の伴走者が認められる(伴走者の交代は指定された位置で行う)。
  • 伴走者の反則は競技者の反則となる。
ここがすごい!

Runの種目数が多い!パラリンピック種目

100m(男子・女子)、200m(女子)、400m(男子・女子)
1,500m(男子・女子)、5,000m(男子)
マラソン〔42.195km〕(男子・女子)

すごく速い!マラソン世界記録(2020年2月2日時点)

T11 男子 イタリア 2時間31分59秒(2007年 ローママラソン)
T12 男子 モロッコ 2時間21分23秒(2019年 WPAマラソン世界選手権)
T13 男子 アメリカ 2時間22分55秒(1988年 ソウルパラリンピック)
T11 女子 日本   3時間12分55秒(2020年 別府大分毎日マラソン)
T12 女子 日本   2時間54分22秒(2020年 別府大分毎日マラソン)
T13 女子 vacant

大会数が多い! 視覚障がい者マラソン大会

4年に一度のパラリンピックや2年に一度のIPC陸上競技世界選手権大会、毎年開催されているWPAマラソン世界選手権以外にも、視覚障がい者マラソン大会は、毎年全国各地で開催されています。

(参考文献)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
特定非営利活動法人 日本ブラインドマラソン協会
ジオム社(G&OM)
長野県視覚障がい者マラソン協会
のホームページから抜粋して引用しています。