ポジティブな生き方の表現
そして暮らしやすい社会のあり方を示すもの
それが障がい者スポーツ・パラスポーツなんじゃないかな
- できないことに注目するのではなく、できることに注目する
パラリンピックの創始者グットマン博士は、こう言っています。
「失った機能を数えるな。残った機能を最大限に生かせ。」
- 身体をスポーツに合わせるのではなく、 スポーツを個人の身体の状況や発達状況に合わせる
パラスポーツでは、そのルールや用具、運動の仕方(技術)を個人の身体的状況や発達状況に合わせています。障がいがあっても活用できる能力を生かしてプレーできるよう考案され、工夫されたスポーツであることから、「アダプテッド・スポーツ(adapted sports)」と称されます。アダプテッドは、社会全体にも当てはまる考え方ですね。
※adaptは、「適応させる」という意味
- 障がいがある人もない人も楽しめる
障がい者スポーツは、誰でも、年齢に応じ、体力や技能に応じて楽しめます。また、障がいがある人とない人がペアを組む車椅子ダンや、国内ルールでは目の見える人がゴールキーパーを務めることができるブラインドサッカーのように、障がいがある人とない人が一緒に行う競技もあります。障がい者スポーツは健康づくり、生きがいづくりに最適です。
- 奥が深い
気軽に始められ、楽しめる一方で、高い競技性を追求できるのも障がい者スポーツです。
パラリンピックやデフリンピックでは、鍛え抜いた力と技を競います。
- 公平に競技するための「クラス分け」がある
競技の公平さを保つためにクラス分けがあります。パラスポーツでは、選手の残存機能や障がいの程度が異なるため、グループに分類し、同じグループの選手同士が競い合うようにするためのクラス分けを行います。
全国障害者スポーツ大会ではクラス分けを「障害区分」と呼んでいます。
障がいには、身体障がい、知的障がい、精神障がいの3障がいがありますが、身体障がいについてはさらに肢体不自由、視覚障がい、聴覚障がい、内部障がいに分けた上で障がいの状態に応じたきめ細やかなクラス分けが行われます。
どんな競技があるの?
「全国障害者スポーツ大会」の種目としては
<個人競技>
陸上競技、水泳、アーチェリー、卓球・サウンドテーブルテニス、フライングティスク、
ボウリング、ボッチャ(ボッチャは、第21回三重大会から)
<団体競技>
バスケットボール、車いすバスケットボール、ソフトボール、グランドソフトボール、バレーボール、サッカー、フットソフトボール
まだまだたくさん
車いすテニス、車いすフェンシング、車いすダンス、柔道(視覚障がい)、スポーツウエルネス吹矢、自転車、馬術、ゴールボール、パワーリフティング、ローイング、セーリング(ヨット)、射撃、シッティングバレーボール、ブラインドフットボール、電動車椅子サッカー、アルペンスキー、クロスカントリースキー、バイアスロン、パラアイスホッケー、チェアカ-リング など
(参考文献)
『障がいのある人のスポーツ指導教本(初級・中級)2020年改訂カリキュラム対応』
ぎょうせい (公財)日本障がい者スポーツ協会編 2020年
『障がい者とスポーツ』 岩波書店 高橋明 2004年