どんな競技?
通常のマラソンと同じコースを車いすで走ります。
長野県では、「長野車いすマラソン大会」が毎年4月に開催され、陸上競技の中でも県民になじみの深い競技です。
長野車いすマラソン大会は、日本陸上競技連盟公認のハーフマラソンコース(21.0975km)で行われ、全国から出場するアスリートがタイムを競います。
選手は、競技用車いす(レーサー)を駆使し、沿道の声援の中を高速で駆け抜けます。
競技の概要
3輪の競技用車いす(レーサー)を使用し、通常のマラソンと同じ距離を走って、タイムを競います。
歴史
1952年に開催された第1回ストークマンデビル車椅子競技大会で行われたのが始まりと言われます。
わが国では、1981年に第1回大分国際車いすマラソン大会が、車いすの大会として初めて開催されました。
日本国内の主な大会
大分国際車いすマラソン大会(フルマラソン)
長野車いすマラソン大会(ハーフマラソン)
長野車いすマラソン大会
2005年4月の第1回大会以来、2019年までに15回の大会が開催されています。
(2020年の第16回大会は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響で中止となりました。)
残雪の山並みを望みながら桃や菜の花が咲くコースを走ります。
各クラス合わせて毎年50人前後の選手が参加する、人気の大会です。
コース上に給水所がない
競技用車いす(レーサー)をこぎながら給水所で飲物を受取ることができないうえ、一度止まると再度スピードにのるまで時間がかかりタイムロスしてしまいます。そのため競技用車いす(レーサー)にドリンクチューブを装着し、走りながら水分補給します。
競技用車いす(レーサー)のハンドリムを握るのではなく叩きつけて前進する
“こぐ”動作でハンドリムを握ることはスピードを抑えることにつながってしまいます。選手は専用のグローブをつけ、握らずに叩きつける、押し込むようにしスピードを維持しながら走っています
競技用車いすは高速マシーン
競技用車いす(レーサー)は、下り坂では最高時速が約50kmにも達する高速マシーンです。
長野車いすマラソンの大会記録(男子T53/54)は、第5回大会で樋口政幸選手が出した43分11秒ですから、平均時速は30km近いことになります。長野マラソンの男子選手の大会記録は2時間09分05秒で、平均時速が20㎞余りですから、車いすマラソンがいかにスピード競技かがわかります。
ベテラン選手が走る
長野車いすマラソンには、第1回大会以来毎回休むことなく出場している選手が9人います。また、2020年の大会にエントリーした選手の最高齢者は、71歳(3名)でした。